まつげの達人プロデューサー徳元裕子さんにインタビュー

沖縄県内で5店舗のサロンを経営しながらまつげの達人のプロデューサーをされる徳元裕子さん。アイラッシュ業界を盛り上げるため、コミュニティの形成から情報発信まで幅広く活動しています。まつげの達人はどのようにして生まれたのか?立ち上げから現在の活動、さらに今後の展望などのインタビューをご紹介いたします!

株式会社ANZY 

まつ毛の達人 プロデューサー  徳元裕子

沖縄県那覇市出身。美容専門学校を卒業後、自宅の一室でサロンを開業するも双子の出産を機に一度閉業。子ども中心の生活が必要となり、シフトの融通がきくコールセンターへ勤務。その後、再度アイラッシュ業界への気持ちが強まり、経営者として会社を設立。現在はまつげの達人、DAIYOKUJOを運営する傍ら、SNSで取扱商品の説明や情報発信をしながらサロンワークを行っている。

まつげの達人について

−− まつげの達人はどんなサイトですか?

まつげの達人とは審査・認定制で厳選したまつげのプロ(技術者)を探せるメディアです。予約サイトだとサロンがめちゃくちゃたくさんありますが、結局どこを選べばいいのか、誰が上手なのかわからないですよね。

それに、はじめてのまつげパーマで失敗してしまうと「二度と受けたくない!」ってなるので、アイラッシュ業界もマイナスになります。そんな悩みを解決して、信頼できる技術者と出会える!失敗しないサロンが探せるのがまつげの達人です。

−− まつげの施術の失敗って、具体的にどんなものがありますか?

実はわたしがはじめてまつげエクステをしたときに、何が似合っているかわからない違和感があってすぐエクステを外した経験がありました。

わたし自身が一番衝撃だったのは、友人にはじめてまつげエクステの施術をしたときに「痛くない!」と言われたこと。5店舗ぐらい転々と利用していたらしく「まつげエクステは痛いもの、我慢するのが当たり前」と認識していたみたいです。

あとまつげパーマの場合は「まつ毛が上がらない」とか逆に「まつ毛が上がりすぎる」とか…。普段のメイクを楽にするためにいくのに邪魔してしまうようなものが失敗ですね。

−− まつげの達人をはじめようと思ったきっかけは?

わたしの周り(技術者)は、ただまつ毛をあげる、ただまつ毛をつけるような施術ではなくて「お客様にとってなにが最適な施術か」を考えて勉強している技術者が多くて。勉強熱心で技術力がある技術者と可愛くなりたいお客様をマッチングさせたいと思ったのがきっかけです。

頑張っている技術者やサロンで集客に悩んでいる方は多くて。本当に上手い技術者だけが掲載できる、急に予約可能時間ができたときにお声がけができたら嬉しいなど、こんなのがあったらいいのにを実現できるツールにしたいです。

−− クラウドファンディングで立ち上げされた理由は?

「コミュニティだからこそできる方法はないか?」と思って考えたときに、クラウドファンディングの意見が出たのでやってみました。ありがたいことに「協力するよ!」というお声が多かったので、サービスができる過程を見ながらみんなでつくるエピソードも楽しいかなと思って選びました!

−− まつげの達人の審査はどのような流れですか?

まつげの達人はまつげエクステ、まつげパーマ、アイブロウの3部門があり、達人認定を受けている方は約400名(※)います。

  • 一次審査:写真審査(技術)

専用のLINEに登録したあと、指定の施術写真を複数枚送っていただき3名の審査員でチェックします。

  • 二次審査:筆記審査(接客)

こういうお客様がきたらどうするか?こういうクレームがきたらどう対応するか?など、あらゆる接客シーンでの対応力を見る筆記審査を行います。

複数でチェックするのは、審査が偏らないようにするため。技術者も人間なので好みや得意不得意が出るので、審査の合否が明確になるようにしています。

※2023年3月現在のデータ

−− 審査を受けられた技術者の数や合格率は?

合格率はだいたい18%(※)で、今までで審査を受けてくださったのは述べ2,000人くらい(※)。何回も審査を受けてくださる方もカウントしています。

また、まつげの達人の審査が技術者として伸びいいきっかけになっている面もありますよ。アイラッシュの業種は個人事業主が多く、独立後は第三者から技術や接客をジャッジされる機会が少なくなります。審査は不合格の場合でもデータシートが共有され、不合格理由とどの部分を改善すればいいかがわかります。これが技術者として技術力・接客力を高める機会になっていると思います。

※2023年3月現在のデータ

−− まつげの達人の審査や運営に携わる方々の思いは?

わたしの周り(技術者)は、意識や向いている未来が一緒ですね。自分だけが良くても他の技術者が下手だとお客様のリピートはなく、アイラッシュ業界全体の客数は減ると考えています。逆に、お客様が技術に感動して「また利用したい」と思ってリピートいただくことが底上げになります

それに、アイラッシュ業界の需要はまだまだ低くて、客数に対してサロン数が多いですね。1回利用して終わり…というお客様を1人でも減らして、アイラッシュ業界を忙しく盛り上げていきたいと考えています。

−− 「まつ毛の達人をはじめて良かった!」と思われたことはありますか?

お客様から「まつげの達人で探して予約したところ本当に上手で良かった!」という声が嬉しかったですね。逆に技術者からは「プレッシャーがある」という声もありますが、審査に合格・認定を受けてお客様が増えたという声が嬉しくて安心します。

−− まつげの達人の今後の展望は?

美容サービスで自分磨きをすることは、幸せだからできることです。まつげの達人はその架け橋になるサービスとして「まつげの達人は予約に欠かせないもの」ところまでもいきたいですね!大手のサイトに勝ちたいとかではなくて、「まつげの達人と検索して予約すると安心できるよね」という需要を増やしていきたいです。

徳元裕子さんについて

−− SNSでの発信を積極的に取り入れた理由は?

以前から毎日ブログをずっと書いていたので、日常にSNSがありました。だから、SNSをわざわざ取り入れたというよりは、それを当たり前のようにやっていた感じですね!

しかし、始めた当時は文章力じゃないSNSをやっていたので「自分でその発信する力を持たないといけない!」と思うようになりました。投稿でもなく文章でもなく画像でもない…自分にできる方法はなにかな?と考えたときに出てきたのがライブ配信でした。2019年12月1日から30日連続のライブ配信チャレンジをやったのがきっかけでDAIYOKUJOのコミュニティが生まれました。

−− 徳元さんが思うご自身の性格は?

私、けっこう人見知りで人見知りなんですよ。だけど、自分自身に人と壁があると感じるからこそ、「相手が本当は話がしたいけど話しにくいんじゃないかな…」と考えて自分から話をしようって感じです。

よく周りから「こんなにコミュニティがあってストレスはないの?」と聞かれますが、ほとんどありません。何かをしようと思ってやるよりも、やってたらこれができた!っていうことが多くて。計画性がゼロで気づいたらできていて、結果良かったじゃん!となることが多いからストレスがないですね。こういう性格だからSNSでのライブや情報発信も楽しくできるんだと思います。

あと、一度悩むととことん悩んでしまうので、やりながら考えようというところもありますね(笑)タイミングを逃したら絶対にやってこないと思っているので、やりたいと思ったときはやるやったけど動けないときはタイミングが合わない、スムーズに動けたときはやれ!ということだと考えるようにしています。

−− 人と人をつなぐことを大切にされている徳元さん。コミュニティで大事にされていることを教えてください。

「あの人とつながったらいいよ」みたいな損得を考えないこと。コミュニティをつくるというよりは、きっかけや場所をつくるイメージですかね。人と人がつながるきっかけできて、その方々の人生が変わっていくところを見るとやめきれないな!って思います。

−− 日々の暮らしの中で大切にしていることはなんですか?

明日、何が起こるかわからないと考えているので、後悔しないように過ごすことを大事に考えています。もしかしたら、明日死ぬかもしれない、お家に帰れないかもしれない…と考えると、ちょっとイラッとしたり喧嘩したりしていても仲良くなろうと考えられますね。やって失敗するのは勉強になるからいいけど、やらない後悔を作らないようにしています

−− 徳元さんの座右の銘を教えてください!

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

DAIYOKUJOできる前に調子に乗っていたとき、サロンの売上がめちゃくちゃ下がったことがありました。そのとき、経営者だった祖父が大事にしていたこの言葉が頭に浮かび、どんなにうまくいっても謙虚な姿勢を大切だなと心がけています。

−− 今後チャレンジしたいこと、計画していることはありますか?

2023年は、日本全国制覇します!日本に住んでいながらあまり日本のことを知らないので、現地の人に案内してもらう楽しい旅をしたい。私の強みは日本全国に呼んだら来てくれる友人・知人がいることなので、オンラインだけではなくてみんなに会いに行こうと思います。あと、技術者の基準になる教科書を作りたいですね!沖縄から日本各地に商材を売ってこられているので、世界に日本のモノを売りたいです。

わたしがこれやりたい!と思ったときは、30〜40名くらいと電話MTGします。そのとき参加者のちょっとした意見が参考になることが多くて。大きなチャレンジをしたいときこそ、話をしながらヒントをもらいながら課題解決していきたいです!